エンジニアリング仕様書、ITアーキテクチャ文書、自動車の取扱説明書、企業のコンプライアンスマニュアルでは、Wordに埋め込まれた Microsoft Visioのフローチャートやシステム構成図が数多く使われています。
こうした複雑なフローチャートを含むWord文書を多言語に翻訳する際、多くの翻訳会社や社内担当者が作業の難しさに直面します。
なぜ多くの翻訳ツールではVisio図形を翻訳できないのか
Visio図形を含む .docx ファイルを一般的なAI翻訳プラグインや一部のCATツールにかけた経験があれば、図形部分がまったく翻訳されない、または編集できない単なる画像になってしまうケースをご存じかもしれません。
Wordに挿入されたVisioファイルは、PNGやJPGのような通常の画像ではありません。文書内でも独自の図形構造を保持しているため、一般的なテキスト抽出ツールでは本文しか読み取れず、フローチャートのノード内にある文字を取得できないことがあります。
そのため、従来は次のような手間のかかる方法が取られがちでした。
- Word内のVisio図をダブルクリックし、PCにインストールされたMicrosoft Visioを起動する。
- 図の各ノードを開き、外国語の単語を一つずつ手作業で置き換える。
- Visioがインストールされていない場合は、フローチャートをスクリーンショットで保存し、デザイナーがPhotoshopで元の文字を消してテキストボックスを重ね、最後にWordへ貼り戻す。
この方法は時間もコストもかかるうえ、後からフローチャートを再編集できなくなるおそれがあります。
SimplifyAIの対応方法:埋め込み図形も翻訳ワークフローへ
SimplifyAIは、このような複雑な文書でWord本文だけを処理するのではなく、文書に埋め込まれたフローチャートのオブジェクトを認識し、翻訳可能な図中テキストを可能な範囲で同じ翻訳ワークフローに取り込みます。
Visioを含む .docx の原文ファイルをアップロードするだけで、後続の処理を自動で進められます。
1. 図形内の翻訳可能なテキストを認識
システムは埋め込みフローチャートのノード内テキストの読み取りを試み、本文とともに翻訳対象のセグメントとして整理します。図全体を編集できない画像として単純に扱うことを避けられます。
2. 本文と同時に翻訳し、用語を統一
図形内の文字にも、本文と同じ用語集および翻訳設定を適用します。これにより、フローチャート内の「Server」「Firewall」などの訳語と、本文の訳語が不統一になることを抑えられます。
3. 編集可能性とプレビュー表示をできるだけ維持
翻訳後は、埋め込みフローチャートの編集可能な属性を可能な限り保持しながら、Word上で表示されるプレビューも更新します。ダウンロードした文書を、そのまま校閲や納品の工程へ進めやすくなります。
最終的に翻訳版のWord文書をダウンロードしたとき、手作業で文字を貼り付けたスクリーンショットではなく、元の編集体験をできるだけ維持した多言語文書として扱えます。
複雑な文書をローカライズする際の効率化
スクリーンショットを作成せず、外部のデザイナーが図を一枚ずつ修正する必要もないワークフローにより、DTP(デスクトップパブリッシング)工程で発生する繰り返し作業を大幅に減らせます。
組織図やシステム構成図を含む技術文書を日常的に扱う企業では、SimplifyAIを活用することで、スクリーンショット作成、文字消去、レイアウト調整を繰り返す代わりに、翻訳の校閲やコンテンツ品質の確認により多くの時間を充てられます。